カボチャ 「雪化粧200」
着果性がよく、「雪化粧」より早生で多収の白皮カボチャ
特性
1.草勢強く、低温伸長性に優れる。
2.「雪化粧」と比較して着果が早くから始まる。
3.成熟日数は開花後50日前後の中晩生品種。
4.果実は2kg前後の扁円形大玉。果皮は雪化粧と同じ白色で淡灰色の斑点が入る。
5.果肉は淡い黄色。
6.収穫直後は極粉質で甘みに乏しいため、1か月程度の貯蔵期間をおいてからの消費が好ましい。貯蔵を経ることで甘みが増して食味が最高になる。
適応性
露地栽培での遅い作型での子づる2本仕立ての整枝栽培が適しています。でんぷんを果肉に多く蓄積する品種であり、冷涼な気候で特性が発揮されます。
栽培時期
播種日は果実の肥大完了から収穫時期にいたる期間で高温や秋雨の影響を受けないよう設定します。この期間の高温はでんぷんの蓄積を抑制し、また降雨は果実の腐敗や根傷みからくる果実の品質低下につながるので注意が必要です。
畑づくり(圃場準備)
排水のよい圃場を選んで定植の準備を行います。栽植密度は畝幅4m、つる間隔35~40㎝を標準とします。施肥量は土質や前作の残効を考慮して決定しますが、標準として10aあたり成分で窒素8㎏、リン酸18㎏、カリ12㎏を施します。地温確保、乾燥防止のために早めにマルチ張りを行います。
播種と育苗
カボチャの発芽適温は25~30℃です。播種時の地温不足や過湿・乾燥は発芽のムラを引き起こす原因となります。発芽したら日中の気温を20~25℃を目安に管理し、本葉1枚になるまでに地温を18℃前後まで徐々に下げてがっちりとした苗を作ります。灌水はその日に必要な量だけをやるよう午前中に行います。セル苗育苗では72穴トレーが推奨されますが、このサイズのトレーでの定植は播種後2週間~20日、本葉1枚展開のときに行います。
定植および定植後の管理
ポット苗は定植に先立って本葉4~5枚目で摘芯しておきます。定植は晴天日の午前中から遅くとも午後3時までに完了させます。活着の促進のため、深植えは避けます。セル苗では活着して伸長を開始してから摘芯となります。
整枝方法
(2本仕立て)子づるが30cmほどに伸長してきたら生育のそろったつるを2本残して不要なものを除去します。着果予定節位までの雌花とわき芽をかき、つるの伸長方向をそろえていきます。
着果と追肥
着果は15節前後に1番果を着果させるよう調節します。収穫目安のために開花の始まった日を記録しておきます。追肥は1番果の着果確認後に窒素成分で10aあたり2kg程度を施用します。
収穫
開花後約50日を目安に、果梗部がコルク化した完熟果実を収穫します。収穫は天気のよい日の午前中に行い、収穫後は直射日光を避けて風通しのよい場所で風乾します。風乾が完了したら15℃前後で湿気の少ない暗所に貯蔵します。貯蔵を経ることで甘みが増して食味が最高となるので、出荷のタイミングが早すぎないよう注意します。