ホウレンソウ 「アクティブパワー」
極晩抽、極濃緑の剣葉種
特性
● べと病R-1~9、11~16、18、19に抵抗性がある。
● 極晩抽性である。
● 極濃緑、平滑な剣葉で、葉先がとがり、浅く欠刻が入る。
● 立性で葉軸にしなりがあり、収穫作業性がよい。
● フザリウム菌による萎凋(いちょう)病に耐病性がある。
適応性
● 極晩抽性のため長日期も抽苔の心配が少ないので適応作型が広く、春から夏にホウレンソウを栽培したい方に適します。4~7月まで播種可能で、ホウレンソウ栽培が難しい6~7月まきでも能力を発揮します。気温の低い高冷地では8月まで播種可能です。 ● 比較的伸長性のある品種ですが、気温も上昇する作型になりますので、遮光資材等を上手に利用し栽培適温に近づけるよう心掛けてください。
圃場準備・土づくり
完熟堆肥の施用と深耕は、ホウレンソウ作りの基本です。特にハウス栽培の場合は1年に何回も播種することになるので、「バイテクバイオエース®」などの有機微生物肥料、完熟堆肥を投入し、地力の低下を防ぎます。直根性の作物なので、根がスムーズに伸びる土づくりを心掛けてください。塩類蓄積や高pHが問題になる場合も多いので、定期的に土壌分析を行い肥料や石灰の過剰施用を避けてください。
株間
・条間15~20cm、株間5~7cmのスジまきとします。
播種
・高温期の播種は遮光資材などを利用してあらかじめ地温を下げ、発芽しやすい環境に近づけてください。
管理のポイント
・生育期間中も適宜遮光資材を利用すると生育がスムーズになります。
・乾きやすい時期ですので、圃場の状態を確認しながら適宜灌水を行ってください。
収穫・出荷
・春、夏まきでは収穫時の生育が早くなるので、とり遅れのないように収穫します。
病害虫防除
・萎凋(いちょう)病に対しては強度の耐病性を持ちますが、激発圃場では土壌消毒を行うことをおすすめします。
・ハスモンヨトウ、シロオビメイガ、ケナガコナダニ、アザミウマなどが問題になります。害虫被害は気づいたころにはすでに拡大していることが多いので、初期防除を徹底します。
べと病に関する注意
・近年、ホウレンソウべと病のレース分化が著しく早まっています。いつ、さらなる新レースが発生してもおかしくない状況です。品種の抵抗性だけに頼らず、予防のための薬剤散布など化学的防除や、適切な換気など耕種的防除を組み合わせるよう心掛けます。