キャベツ 「みさき」
春・夏まき用、生食向きタケノコ形萎黄病抵抗性品種
特性
●タケノコ形の高品質極早生品種で春まきや夏まきに適する。萎黄病に抵抗性がある。球重1.2kgでよくそろい、締まりがよい。
● 葉肉はやわらかで食味がよく、生食用に適する。
● 草姿は開張性だが外葉は小さく、密植ができる。
適する作型
北海道、東北、高冷地
2~3月まき、6月どりのトンネル栽培や、3~7月まき、7~10月どりの露地栽培に適します。夏季の高温が30℃近くとなる準高冷地では、病害が発生しやすく、乾燥が伴うと小玉になりやすいので、盛夏どりは避けた方がよく、6~7月どりや9~10月どりとします。
一般地、暖地
一般地では1月中旬~2月まき5~6月どりのトンネル栽培 2月中旬~3月中旬まき6~7月どりの露地栽培 7月下旬~8月初旬まき10月~11月どりに適します。
暖地の春まきでは、上記より1旬早い栽培となり、夏まきでは1旬遅い栽培となります。
畑づくり(圃場準備)
湿害には平玉品種より弱く、生育が劣り、結球も不ぞろいとなりやすく、乾燥が強いと小玉になるので、排水、保水のよい肥沃な圃場が適し、やや高畝として排水に留意してください。
肥培管理
生育期間が短いので、元肥主体の栽培で初期から生育を進め、結球までに根張りをよくしておきます。
播種と育苗
健苗を育てることが良品多収のポイントです。日当たり、通風、排水のよい育苗床を選んでください。
温床育苗では、最低気温を10℃程度に保つようにし、日中は十分換気をして、徒長苗にならないよう注意します。
定植および定植後の管理
セルトレー育苗では播種後約25日、本葉4~5枚の若苗定植とし、活着を促進します。なお、根張りはあまりよくないので、定植は丁寧に行ってください。
密植向き品種ですが、栽植距離は一般に60×33㎝、55×33㎝、5,000~5,500株/10aがよいでしょう。
病害虫防除
育苗期はべと病に注意します。
特に多雨期の栽培では、結球部位が低く葉肉がやわらかいことから、尻腐れが発生することがありますので、高畝とし、通風、排水を図ります。
根こぶ病の発生地では、育苗は無病土で行い、石灰で酸性を中和し、高畝とし、排水に十分注意してください。
収穫
結球の進みが早く、したがって老化も早まります。また、生食用キャベツは緑の濃い新鮮さと、葉肉のやわらかさが重要ですので、若どりが大切です。収穫期間はあまり長くないので、労力に見合う作付計画も大切です。