キャベツ 「ふうりん」
品目 | キャベツ |
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原産地 | ヨーロッパ |
科・属名 | アブラナ科アブラナ属 |
受賞歴 | 第68回全日本野菜品種審査会一等特別賞受賞 |
そろいがよく、耐倒伏性に優れる、
黒腐病耐病性の中生キャベツ
特性
1. 耐暑性に優れる中生・平玉品種(定植後約75日)。
2. 草姿はコンパクトで外葉は濃緑、生育の後半まで健全な状態がを維持しやすい。
3. 玉ぞろいが非常によく、倒伏(ころび)の発生が少ないため、収穫作業性に優れる。
4. 球色は鮮やかな濃緑色で、青果品質に優れる。偏円球のほどよいサイズでそろい、箱詰めしやすい。
5. 萎黄病抵抗性、黒腐病およびバーティシリウム萎凋病に強い耐病性がある。
適応性
耐暑性に優れ、高冷地・冷涼地の8月中旬~10月中旬どり、一般地・暖地の10月下旬~11月どりに好適な品種です。一般地・暖地の10~11月どりは、黒腐病の発生が問題になりやすく、キャベツの栽培に大きな影響を与える作型です。しかし、本品種は黒腐病耐病性に優れるため、安定した収穫が見込めます。 春まきなど温度上昇期の作付けは、球形がボール状、小玉になりやすいため避けるようにしてください。
播種・育苗
作型図を確認の上、極端な早まきや遅まきを避け、地域に適した播種期を守ってください。一般地・暖地の7月まきは高温となるため、朝からや夕方などの涼しい時間帯に播種・灌水をします。発芽までの期間は、寒冷紗などの遮光で地温が上がり過ぎないように寒冷紗などの遮光をすることで、発芽ぞろいがよくなります。
発芽後は、灌水量を調節するとともに、苗床の風通しをよくすることが重要です。地上部と根地下部のバランスが取れた、がっちりとした苗を育てるよう心がけてください。高温多湿・日照不足は、徒長の原因となります。徒長苗は、立ち枯れの原因となるため注意します。により、苗が徒長すると立ち枯れの原因にもなるため注意します。
定植・管理
条間60cm×株間30cm(約5500本/10a)程度を標準とします。本品種は、外葉がコンパクトですが、過度な密植は株張りが不良になります。小玉にならないよう、適切な株間で定植してください。結球期までにしっかりと外葉を張らせることが大玉収穫のポイントです。定植後に根をスムーズに活着させ、適宜、中耕・追肥を行うなどして初期生育を促しましょう。
病害防除
黒腐病に対して耐病性がある品種ですが、台風や大雨の後は風雨でできた傷口から病原菌が侵入しやすくなります。薬剤散布による予防を行います。耕種的な対策と品種が持つ耐病性の両面から黒腐病を防ぎましょう。
収穫期は高温多湿になりやすいため、株腐れ病には注意が必要です。結球後に発病することが多い病害ですが、発生に気付いてからの防除では手遅れとなってしまいます。特に生育中盤から収穫期にかけて定期的に薬剤散布します。
収穫
とても玉ぞろいのよい品種なので、収穫遅れにならないよう計画的に作付けします。温度の高い時期の収穫は生育が進みやすく、過熟による病害発生のリスクも高くなります。適期収穫を心がけましょう。