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サカタ交配

ハクサイ 「初美月」

耐寒性に優れた、12月中旬~1月どりハクサイ

特性

● 秋まきで播種後80~85日程度で収穫できる中生品種。
● 外葉は極濃緑で頭部はよく包皮する。草姿は立性である。
● 球形は砲弾形で、球長28~30cm前後、球重3.0kg前後になる。
● 球内色は全体に黄色が回り、カット販売での商品性が高い。
● 根こぶ病には従来よりも幅広いレースに耐病性があり、べと病にも耐病性がある。※根こぶ病のレースや菌密度によって発病する場合があります。

適応性

本品種は、温暖地が8月下旬~9月上旬播種、12月中旬~1月収穫、暖地が9月上旬播種、12月中旬~1月収穫の栽培で利用できます。根こぶ病には従来よりも幅広いレースに耐病性があり、べと病にも耐病性があります。低温肥大性が極端に優れる品種ではないため、播種・定植の遅れに注意します。

播種・育苗管理

高温期の育苗管理になるため、苗床の遮熱・遮光対策、換気などを心掛けます。遮光資材を適切に利用し、掛け過ぎによる苗の徒長に注意します。灌水(ルビ かんすい)は、天候や生育状況に応じて行い、過剰な灌水や夕方以降の灌水は軟弱徒長の原因になるので避けましょう。

定植・栽培管理

定植の遅延や老化苗の使用は、定植後の活着・生育不良につながり、石灰欠乏症の発生・結球不良・重量不足・抽苔などの原因になるため、適期の定植を心掛けます。施肥量は、土質、栽培環境等に応じて調整します。吸肥力や樹勢は、一般的な80日タイプの品種に比べるとややマイルドな品種ですが、多量の元肥施肥は、樹の暴れや病気の発生につながります。緩効性肥料や有機質肥料を使用したり、生育状況や天候等に応じて追肥で調整するような肥培管理を心掛けましょう。

病害虫防除

高温期の育苗は、コナガ、アザミウマなどの被害が多くなるため、苗床での病虫害防除が重要です。また、秋の長雨や台風シーズンと生育時期が重なり、特に降雨後は防除作業が後手になることが多いです。細菌性病害や病害虫の発生が多くなる時期のため、予防的な薬剤散布を心掛けましょう。また、圃場内で極端な湛水(たんすい)が発生しないよう、浸水(雨水の浸入)・排水対策を行い、土壌の過湿や根の窒息被害に注意してください。根こぶ病に耐病性はありますが、レースや菌密度によって発病する場合があるため、土壌pHや圃場水分の調整、農薬の使用等を併せて行い、総合的な病気対策を心掛けましょう。

収穫

頭部を押さえて硬くなり、中身がある程度締まっていたら収穫です。外葉や球の青みが強く、耐寒性は強いですが、過度な収穫遅れは石灰欠乏症や球内の退色、ゴマ症の増加につながりますので注意してください。

生理障害対策

生理障害の一つである石灰欠乏症(アンコ)は、圃場に十分な石灰があっても発生します。原因は、老化苗の定植、過剰な施肥、過湿、結球期の極度な乾燥、気温の変化などで根の働きがこじれ、水分や養分を十分に吸収できない際に発生します。これには、白菜の根張りを向上させるのが大切です。適期収穫を心掛けるとともに、「バイテクバイオエース®」などの有機質肥料や完熟堆肥を使用し、健全な土作りを心掛けることで生理障害の発生を軽減させます。有機質に富んだ圃場のハクサイは風味がよく、品質の向上にもつながります。また、極端に乾燥が続く場合は、適度に灌水を行い、生育がスムーズに進むよう心掛けます。

作型図