ブロッコリー 「沢ゆたか」
豊円形の大型花蕾で、遅まき早どり用中早生品種
特性
● 晩夏-初秋の遅まきで早どりができる中早生品種。
● 草姿は立性で側枝が少ない。
● 花蕾は豊円形で、アントシアンの発生が少なく濃緑色。
● 茎の空洞症が少ない。また、やわらかいので収穫しやすい。
● 生育のそろいがよく、秀品率が高い。
適応性
温暖地の8月中旬~下旬、暖地の8月下旬~9月上旬まきで、11月下旬~1月中旬にかけての収穫となります。土質はとくに選ばず水田から火山灰土まで各種土壌に適します。高温期の収穫では、花蕾粒が大きくなる場合があるので、夏まきの早まきや、春まき初夏どりには適さないです。
播種
通気、日当たりのよい場所を選び、播種後十分灌水し、新聞紙などをかけて発芽まで乾燥させないように注意します。セルトップトレーで育苗する場合は、特に灌水に留意し、苗の伸び過ぎや不均一にならないように注意します。この品種は、播種期を守ることが大切で、特に早まきになり過ぎると、大粒で偏平の花蕾になる傾向があるので注意が必要です。
畑づくりと施肥設計
10a当たり成分量で窒素20kg、リン酸25kg、カリ20kgを標準とします。元肥に6~7割、残りを2回程度に分けて追肥します。
肥料不足では、小花蕾で大粒となり、緩みも早く花蕾のアントシアンも目立つようになります。逆に過剰施肥は形の乱れ、病気の誘発につながるので注意が必要です。
定植および定植後の管理
10a当たり3,500~4,000株を標準とします。密植にしすぎると、花蕾が偏平気味になり、品質を落とすので注意が必要です。定植期がやや低温
時期となるため、できるだけ若苗定植に心がけるとともに、定植後の灌水などスムーズな活着を促すことが大切です。
収穫
花蕾が収穫期に達したらとり遅れないように注意します。