ニンジン 「紅あかり」
そろいよく、大変栽培しやすいニンジン
特性
1. 根長約17cm、そろいのよい中早生品種。
2. 収穫期の幅が広く、在圃性が優れる。
3. 耐暑性、耐寒性が優れ、黒葉枯病に強い。
4. 肥大がよく、裂根が少なく、肥料に鈍感で栽培しやすい。
5. 土寄せを軽く行う方がよい。
適応性
黒田五寸に似て晩抽性は強くないので、夏まき栽培での年内どりから越冬どりに最も適します。
畑づくり(圃場準備)
根物であるニンジンにとって、良品を収穫するには 肥沃な畑作りが重要になります。播種の1か月前までには良質の完熟堆肥を10a当たり2,000~3,000kg施し、完全に土となじませて土壌を膨軟にし、保水性・排水性・通気性のすぐれた土作りをします。
土壌病害の心配される圃場では登録農薬で土壌消毒をして、十分にガス抜きを行います。
畝立て
排水・通気性のよい圃場では平畝栽培でもよいですが、土質が重く、排水の悪い圃場では畝立てをし、排水をよくします。ニンジンは排水が悪く過湿になると、根先が腐りやすく、土壌病害も多くなります。
肥培管理
酸性土壌では良質のニンジンができませんので、苦土石灰などで土壌のpH矯正(pH6.0~6.5)を行います。肥料は土質や前作での残肥や堆肥の種類や量にもよりますが、標準的に10a当り窒素15㎏、リン酸20㎏、カリ15㎏を標準とします。
播種
品質のよいニンジンを収穫するには、発芽を均一にそろえ、初期生育を順調に推移させることが一番重要となります。播種前に十分灌水を行うか、または降雨後の土壌水分が十分にある時に播種します。
覆土は灌水設備があれば種子が隠れる程度で十分ですが、灌水設備のない圃場や土質の軽く乾燥しやすい圃場では1㎝程度にして、鎮圧します。ニンジンは吸水力が弱く、発芽まで水分を多く必要としますので、発芽がそろうまでは乾燥させないように十分注意します。
間引き・追肥・土寄せ
間引きは徒長しないように注意しながら本葉4~5枚まで行います。また、肥効の落ちやすい圃場では間引き後直ちに追肥中耕を行います。「紅あかり」は吸い込み性が中くらいなので、土寄せを適時行ってください。株間は8~10㎝を基準とし、収穫時期により加減します。
間引き
間引きは徒長しないように注意しながら本葉4~5枚まで行います。また、肥効の落ちやすい圃場では間引き後直ちに追肥中耕を行います。「紅あかり」は吸い込み性が中くらいなので、土寄せを適時行ってください。株間は8~10㎝を基準とし、収穫時期により加減します。
病害虫防除
ニンジンの初期生育は暖慢で弱いため、立枯病やネキリムシ、ヨトウムシなどの害虫による食害に注意します。病害虫が発生した場合には速やかに登録農薬を灌注して被害を抑えます。生育中期以降の黒葉枯病、うどんこ病などの病気やアブラムシ、キアゲハの幼虫などの害虫については、被害が大きくなる前に予防的な早めの薬剤散布を心がけてください。
収穫
「紅あかり」は中早生種ですが、在圃性にすぐれ収穫期の幅が非常に広いため、収穫期に達したものから順次収穫を行います。ただし、春先の2次成長が始まるまでには収穫を終えるようにして品質の低下を防ぎます。