コマツナ 「はまつづき」
低温伸長性・晩抽性・耐寒性が優れる高品質コマツナ
特性
● 低温伸長性が優れる早生品種で厳寒期でも栽培が可能。
● 草姿は極立性で葉軸の色は濃くテリが強い。株張りがしっかりしていて、荷姿が美しい。
● 厳寒期でも葉の傷みが少なく、低温期に問題となる軸の剥離症状(ズルムケ)が発生しにくい。
● 細根が少なく、泥落ちがよい。収穫時に絡みにくく、下葉の落ちがよいため、作業性が優れる。
● 晩抽性が安定している。
● 萎黄病に耐病性がある。
適応性
低温伸長性に優れるため、冬に向けて気温が下降していく時期に播種して、厳寒期に収穫する作型で最も特性を発揮します。晩抽性を生かして、真冬に播種し初春に収穫する作型も適しますが、収穫に追われないような作付計画を心がけましょう。
播種
冬場のコマツナ栽培において発芽や初期生育をそろえることは重要です。寒さが厳しいと発芽までに2週間以上かかってしまうことがあり、収穫の遅れや抽だいを招く恐れがあります。不織布などの保温資材を用いて安定的な発芽・初期生育を促しましょう。
冬場のコマツナの栽植密度は条間15cm前後、株間3~6cmが目安です。ただし、冬まき初春収穫、晩秋まき初冬収穫では、密植時に天候が高温傾向で推移すると株張りが不足しがちなので、収量をしっかりと確保できるよう株間設定に注意しましょう。
病害虫防除
コマツナ栽培で問題となる白さび病は、15度前後の気温と適度な湿気で発生しやすいとされています。冬場のコマツナ栽培は在圃期間が長い上、トンネルやハウスの中で蒸れることも多いため、白さび病の発生が問題になることがあります。病気の発生・拡大を防ぐためにも、予防的な薬散や適切な換気を心がけましょう。
また、近年はアブラムシやアザミウマなどによる収穫物の品質低下も多いので、病気と合わせて防除を心がけましょう。
収穫
冬場の収穫では、収穫遅れによる葉の傷み・黄化や軸のズルムケに注意してください。また、気温上昇期の収穫では抽だいのおそれもあるため、収穫遅れには注意が必要です。