チンゲンサイ 「武帝」
品目 | チンゲンサイ |
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原産地 | 中国 |
科・属名 | アブラナ科アブラナ属 |
受賞歴 | 第44回全日本野菜品種審査会一等賞受賞 |
晩抽性に優れ、秋冬、春どり栽培に最適
特性
1. 耐病性、耐暑耐寒性に強く作りやすいです。そろいよく、上物率、収量性に優れます。
2. 葉は濃緑で光沢があり立性です。葉柄は広く長めでスジが少なく、鮮やかな緑色で味がよいです。
3. やや大型で首のしまり、尻張りがよく荷姿が美しいです。
4. 晩抽性に優れ、「青帝」「青美」よりもトウ立ちがさらに遅いです。
5. 高温、乾燥下栽培での節間伸長、カッピング、チップバーンなどが極めて少ないです。
適応性
晩抽性、低温伸長性に優れた特長を生かした秋冬どり、春~初夏どり栽培に最も適しますが周年栽培も可能です。 播種は温暖地の露地や寒冷紗被覆栽培での4~10月上旬まきの5月下旬~12月中旬収穫です。トンネルやハウス保温栽培での10月中旬~3月まきの12月下旬~5月収穫に適応します。寒冷地では露地栽培での4月下旬~8月まきの6月下旬~10月下旬収穫、ハウス栽培での2月下旬~4月まきの4月下旬~6月収穫に適応します。 土壌は火山灰土、砂質土、重粘土などに幅広く適応しますが、排水の悪い圃場では高畝栽培とし湿害を避けます。
畑づくりと施肥設計
チンゲンサイは栽培期間が短く、年間数作行う連作栽培となるのでより一層の土作りを心がけます。完熟堆肥や市販の有機質肥料(「バイオエース」、骨粉など)を施用し、柔軟な土壌を作ります。年一回苦土石灰や石灰窒素を10a当たり60~80㎏施し、適正pH5.5~6.0を保ちます。
肥料は元肥中心として窒素、リン酸、カリを10a当たり成分量で13~15㎏を標準とします。高温期栽培では1/2~1/3に減らし、低温期には2~3割多めに施します。同時にホウ酸を含んだ微量要素剤を施用し欠乏症対策をはかります。
播種と育苗と定植
直まき栽培・移植栽培が可能で株間は15cm×15㎝を標準としますが、高温期栽培では広めの株間がよいです。移植栽培は200穴くらいのトレーで育苗し、本葉2~3枚時に定植します。根が張り過ぎたり、黄化した老化苗の定植は、活着遅れや異常生育の原因となるので注意します。
冬、早春の保温栽培は生育前半が重要で本葉6~8枚時までの保温に努めます。換気は11月と2月下旬以降(温暖地)に必要で、軟弱徒長にならないように注意します。
病害虫防除
害虫防除にはサンシャイン、ベガネットなどを用いたトンネル密閉栽培が効果的です。被覆資材は収穫1~2週間前に除去し、葉色や光沢などの品質向上をはかります。
収穫
高温期収穫ではやや若どり収穫とし過熟収穫を避けます。収穫労力に合わせた播種面積を計画します。