カリフラワー 「オーナメントホワイト」
極めて包葉性があり、純白花蕾が収穫できる中早生品種
特性
● 約85日で収穫できる中早生品種。
● 葉枚数が多く、包葉性が非常に強い。
● 草姿は立性で、草勢はややおとなしめ。収穫そろいは非常に良好。
● 花蕾は純白で極緻密、重量感のあるドーム形花蕾で形状の安定性が高い。
● 高温適応性に優れ、春まき栽培も可能。
適応性
一般地・暖地の秋冬どり栽培、および春どり栽培、高冷地・冷涼地の初夏どり栽培に適します。具体的には一般地・暖地の7月下旬~8月中旬播種11~12月収穫、1月下旬~2月中旬播種5~6月収穫、高冷地・冷涼地の2月下旬~3月中旬播種6~7月収穫に適します。
畑づくりと施肥設計
カリフラワーは湿害に弱い作物なので、排水のよい畑を選ぶとともに、サブソイラーによる耕盤の破壊や高畝栽培など排水対策を積極的に行います。
総施肥量(元肥と追肥)は、10aあたり成分量で窒素20kg、リン酸25kg、カリ20kg程度を標準としますが、気候や前作、土質、作型によって施肥量を変更する必要があります。ややおとなしめの草勢のため、追肥で調節して十分な株のサイズになるように努めます。一方、過剰施肥は空洞症の発生につながるので注意が必要です。
播種と育苗
発芽を均一にするため、播種床の地温(20~25℃)を確保します。夏まき栽培では、通風と日当たりのよい場所を選び、播種後は十分に灌水し、発芽まで乾燥させないように管理します。特にセル成型育苗では、徒長を防ぐため夕方には床土の表面が乾く程度に灌水するのがポイントです。
定植および定植後の管理
セル成型育苗では根張りをよくするために、十分に順化した本葉2.5~3.5枚のがっちりとした若苗を定植します。病害虫予防のためにも、あまり株間を詰めすぎないように注意し、10aあたり約3,600本を標準とします。
定植直後に極端な乾燥が続く場合は、スプリンクラーなどで灌水します。また、除草効果と排水対策も兼ねて、活着後、雑草が生え始めたころにカルチベーターなどで中耕します。十分な包葉性を発揮するためには、葉枚数と草勢をしっかりと確保することが重要となるため、活着の促進に努めます。特に、春まきは低温時の定植となるため、草勢の確保に心がけます。
病害虫防除
カリフラワーは登録農薬が少ないので、育苗時からの徹底した予防的防除が大切です。
収穫
花蕾を保護するため、周りの葉を多少付けて収穫し、サイズをそろえて出荷します。
包葉性が非常に強いために、収穫適期を見落としやすくなります。定期的な圃場巡回を行い、計画的な収穫を心がけます。また、過熟時にはアントシアンが発生することがあるので適期収穫に努めます。特に春どりや初夏どりは花蕾の生育が早いので、注意が必要です。