スイートコーン 「ゴールドラッシュ®86」
トンネル後半から露地マルチ栽培で能力を発揮。収穫適期幅が広く、穂重が出る!
特性
1. 一般地マルチ栽培で「ゴールドラッシュ」より3日程度遅い86日の中早生イエロー品種。
2. 「ゴールドラッシュ」よりやや粒皮が硬めだが、爽やかな甘みで食味がよい。また、高温期でも「ゴールドラッシュ」よりしなびにくく収穫適期幅が広い。
3. 雌穂はシリンダー形でそろいがよく、先端不稔が少ないので秀品率が高い。また「ゴールドラッシュ」より一回り大きく、収量性が高い。
4. 草姿はややコンパクトで草丈もやや低い。分けつは少なめだが、倒伏しにくく、管理がしやすい。
5. 紋枯病に比較的強い。
適応性
トンネル後半から栽培可能ですが、「ゴールドラッシュ」ではしなびの発生や雌穂が小ぶりになる可能性がある一般地のマルチ栽培で、とくにその能力を発揮します。寒冷地や一般地のごく遅まき(5月中旬以降)では包皮のかぶりが短くなりやすいので注意します。
畑づくり(圃場準備)
スイートコーンは比較的適応性が広い作物で、畑をそれほど選びませんが、堆(たい)厩肥(きゅうひ)や緑肥を施して排水性・保水性・保肥性を兼ね備えた健全な畑を維持します。肥料は窒素、リン酸、カリそれぞれ10a当たり25㎏を標準とします。窒素分については1/2を元肥、残り1/2を追肥として施します。
播種
栽植密度は地域や栽培型によっても異なりますが、10a当たり4,200株(畝間80~90㎝、株間27~30㎝)が目安となります。
発芽そろいをよくするには、地温が15℃以上を確保してから1穴3粒まきとします。温度だけでなく適度な土壌水分も発芽に影響するので注意が必要です。
収穫
「ゴールドラッシュ」より登熟が遅く、若どりでは甘みが十分に乗り切らないので、先端の粒が十分に着色し、ふくらみきってから収穫します。地域によっても異なりますが、露地マルチ栽培では絹糸抽出後23~25日が収穫の目安です。収穫時期が近づいてきたら、登熟状況を確認します。スイートコーンは食味が命なので、品種にあった適期収穫を行います。また、品温の上がる前の朝どりや予冷・保冷を行うと品質維持に効果的です。