スイカ 「タヒチ」
円形、黒皮の大玉品種、病気に強く、甘みが強い
特性
・生育は旺盛、炭そ病に耐病性があり、着果性が優れる栽培容易な多収の中晩生品種。
・果重は7.0~8.0kgの中大果。球形でそろいがよく、外皮は紫黒色(黒皮品種)。
・果肉はやや締まるがシャリ気があり、輸送性、日もちが特に優れる。肉色は鮮やかな紅赤色。糖度は11~12度と安定し、食味が優れる。
・成熟日数は6~7月収穫で開花後45~48日。
・外観が真っ黒で人目を引くので、直売所の差別化商品としても人気がある。
適応性
タヒチは、小型トンネル~露地栽培の作型(7月中旬~8月出荷)に適しています。露地栽培用の品種としては、大玉で草勢が強く、高温乾燥でも着果後つるが弱りにくいです。また、炭そ病などの病害に強く、肉質がしっかりして過熟になりにくく、日もちがよいです。しかし、晩春~初夏出荷では肉質がかたくなる傾向があります。また、やや早生性に欠けますので、5~6月出荷では温度不足で肉質がかたくなり、品質低下をまねきます。早くても7月中旬以降に出荷する栽培にしてください。 土質はとくに選びません。通気性のよい、土壌病害の比較的少ない畑では、自根でも栽培できます。
畑の選定
梅雨期を経て、高温・乾燥期の栽培になるので、梅雨期に地下水が高くなると通気性がわるくなり、根張りが浅くなって、その後の乾燥で被害を受けて草勢が急激に衰えやすいため、排水のよい畑を選んで作付けし、根が深く張るように心がけることが大切です。
肥培管理
スイカの施肥には、骨粉、米ぬか、菜種油かすなど有機質肥料が用いられますが、これは、3成分の割合がよいこと、肥効がゆるやかなため、草勢のバランスがよく、着果・品質・甘みが増すためで、元肥は有機質を主体にした肥料設計が大切です。