大玉トマト 「麗容」
栽培しやすく食味のよい赤熟出荷向き大玉トマト
特性
1 萎凋病(F:R-1,2)、ToMV(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性でネマトーダに耐虫性の赤熟出荷向け大玉トマトです。
2 草勢はやや強く、早生で栽培の後半までスタミナがあります。チャック果、窓あき果、空洞果、すじ腐れ果の発生が少なく、花落ちが小さく上物率が高いです。
3 果実は豊円腰高で果色、色まわりに優れます。硬玉で日持ち性が極良です。
4 食味は肉質がよく、コクがあり極良です。
5 着果性がよく、下段より果実の肥大力があり多収です。
適応性
促成、半促成栽培に最も適し、抑制、夏秋栽培も可能です。
定植準備
作付け前に圃場の土壌珍断を行い、適正な肥料設計を立てます。元肥料は圃場により異なりますが、10a当たり成分量で窒素15~20㎏、リン酸20~25㎏、カリ15~20㎏を標準とします。
定植および定植後の管理
定植は第1花開花ごろを基本として、若苗定植も可能です。灌水は、1段着果~果実肥大期ごろを目安に行い、初期からスムーズに生育させます。追肥は4段花房開花頃を目安に草勢を見て行ないます。
病害虫防除
褐色根腐病の発生場所では「ブロック」を用いて接木栽培を行ないます。また、CMV、TSWV、TYLCVに対する抵抗性はないので、アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底します。
栽培上の注意点
・ 草勢がやや強くスタミナのある品種ですが、着果性がよく、果実の肥大もよいので樹勢の維持がポイントとなります。
・ 極端なしめづくりは尻腐れ果の発生を増加させるので行わないようにします。定期的に、Ca剤を農薬に混用して散布します。
・ 温度管理は最低夜温で9~10℃を目安に管理しますが、マルハナバチを使用する場合は、やや高めに管理します。従来の品種と比較して花粉の稔性はよいです。
・ 果実がかたく、日持ち性がよく、赤熟収穫向け品種ですが、高温期に完熟状態で水分流入、吸収がなされると裂皮することがあるので注意します。