8月上旬に淡青色のスイートピーに似た花を咲かせ、9月を中心に若莢を収穫します。莢の長さは約15cm、断面は正方形です。高温・短日性で15℃以上の気温があればよく育ちます。
ここでは「緑のカーテン」を夏場(8月~9月)に作ることを目的とし、横浜地域(温暖地)での栽培を基準にしています。各地域各植物標準の育て方とは異なる部分がありますので、あくまでも目安としてください。(植物は生き物ですので地域や条件によって差が出ます。)とくに苗を購入される場合は販売時期と合わないことがありますのでご注意ください。 プランターは65×30 ×35cm(土の容量約35リットル)サイズを基準としています。
栽培環境 | 日当たり、水はけ、風通しのよいところで栽培します。マメ科作物の連作はさけます。植えつけの2週間以上前に、土壌の酸度調整とカルシウム補給のために、苦土石灰を1㎡あたり100g~150g施しておきます。1週間前までに完熟堆肥約2kgと有機配合肥料40g程度を施します。深く耕して根を深く張らせ、株を健康に育てます。 |
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タネまき | 発芽適温(地温25℃~30℃)、が十分上昇してからタネまきします。遅まきすると長日で着花がわるくなるので、一般には保温してポット育苗します。20℃以上の温度を確保し、3号(9cm)ポリ鉢に3,4粒タネまきします。タネをまいてから発芽するまでは乾かさないようにします。 |
植えつけ | 発芽後1,2本立ちにし、本葉が3,4枚になったころに植えつけます。65cmほどの深型プランターでは2株植え、地植えでは株間約50cmが目安です。 |
管理のポイント (栽培のポイント) |
暑さには強いですが、乾燥に弱いので、敷きワラをし、夏には十分に水やりをします。つるありインゲンのように2m以上のネット・支柱を立てて、誘引します。 シカクマメはインゲンと同じく寒さや霜に弱いので、十分に暖かくなってから栽培します。しかし、花(淡紫色)が咲くのはタネまきから2か月以上かかるので、早くから収穫するにはポット育苗します。生育が旺盛なため、株間は50cm以上広くとります。つる性植物ですので、支柱やキュウリネットを張って、つるを巻きつけて栽培します。 |
施肥 | 花が咲き出したら株のようすを見ながら追肥をします。窒素肥料が多すぎると、つるボケして着果がわるくなります。マメ科作物なので肥沃な畑ならば、追肥の必要はありません。生育が旺盛すぎる場合は、摘芯して側枝を伸ばすと着果は早まります。 |
水やり | 鉢・プランター植えは表面が乾いたら、底から水がでるように水やりをします。 |
病害虫 | シカクマメだけなく、インゲン、エダマメ、ソラマメなどマメ科作物の連作をさけ、水はけをよくして、根を健全に育てます。風通しがわるくなると病害虫が発生しやすくなります。シカクマメは遅まきすると、短日植物ですから、長日のため花つきがわるくなります。 |
収穫・保存・利用 | 開花後20日前後たち、莢の長さが15cm内外になったら収穫します。収穫が遅れると莢がかたくなります。とり遅れると株への負担が増え、株が弱ります。また、土壌水分が不足すると莢がかたくなります。乾燥を防ぐために敷きワラや水やりをします。豆は、塩を加えた熱湯に入れてさっとゆで、シャキシャキした歯ざわりを楽しみます。サラダ、おひたし、あえ物、天ぷらに利用します。浅緑なので、ちらしずしやサラダに散らしたり、スープに浮かすと美しいです。地下部にできるイモも食べることができます。 |